原発依存度ゼロ!?

豊田正和(写真) 1949~ 東京大学法学部卒業。

日本エネルギー経済研究所理事長。

 

聞き手 : 原発依存度ゼロシナリオ、 15%、 20~25% の選択肢で 多数が支持したのは

ゼロシナリオ だったわけですが、妥当だと思われるのは どれでしょうか。

 

豊田 : 20~25%シナリオを私は支持しています。

出発点は日本のエネルギー自給率が4%しかないという現実です。

日本は、主要国の中でも極端なエネルギー小国なので、総合的視点で化石エネルギー

再生エネルギー、原子力と多様な電源を バランスよく使っていくしかない、と考えています。

 

聞き手 : 現時点で、エネルギー安全保障、コスト、環境、安全

すべてを満たしているエネルギー源はないですね。

 

豊田: はい。  再生エネルギーは 国内のものですから エネルギー安全保障に貢献するし

二酸化炭素も出ませんから環境にもいい。  設備機器が壊れることはあるでしょうが

安全性でも基本的には問題はないでしょう。  しかしコストが高いのは 厳然たる事実です。

 

化石燃料の石油や天然ガスは、海外依存度が高く、エネルギー安全保障上は

問題があります。

コストも上昇中です。  温暖化の懸念もつきまとう。  しかし、使いやすい面がある。

おかげで、火力発電所をどんどん稼動させて急場をしのげる。

 

原子力は、エネルギー安全保障 ・地球温暖化 ・コストの面からみれば 優等生。

今回、コストが見直されましたが、基本的にはまだ低い。  問題は安全性 ・・・

安全神話が崩壊したと いわれますが、そもそも 絶対的な安全というものはない。

どう リスクを低減していくか、どう放射線被害を回避するか

ガバナンス(統治組織)の 問題だと思います。

 

そう考えると、完璧な電源はないわけですから、三つをバランスよく使ったほうがいい。

原子力反対の方も、廃炉に40年もかかるのだから 原子力技術は必要だ、とおっしゃいます。

しかし、やめると決めて 技術を維持するのは 不可能です。

 

国際的に見て、現在、アジアには 40基程度の原発がありますが

あと20年で 4~6倍に 増える見通しです。  

 

増えて心配だと言うのではなく

むしろ 福島の事故を奇貨として安全技術を開発 ・進化させて

洗練されたものを 国際的に 共有すること。

それを 韓国や中国、インド、あるいはベトナムも 期待しているのではないでしょうか。

 

 

    ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

 

 

何だか どこかの町の理事者のブログみたいに なってきましたネ!?